2012年11月9日金曜日

昨日の題材、川崎病へのステロイド

忘れないうちに・・・
学生用の論文は川崎病に対するステロイド投与について。

Efficacy of immunoglobulin plus prednisolone for prevention of coronary artery abnormalities in severe Kawasaki disease (RAISE study): a randomised, open-label, blinded-endpoints trial.
Kobayashi T, Lancet. 2012 Apr 28;379(9826):1613-20. PMID: 22405251

日本の多施設研究。質の高い、ランダム化比較試験。
こういう研究もできるんですね、当たり前ですけど。

結果としてはグロブリン療法にステロイド投与により川崎病(冠動脈の異常が生じやすいスコア5-7の児)で冠動脈瘤発生率を23%から3%まで減らすという内容。


実際に論文だけよむと、効果はありそう。ただ、実際の臨床現場での行動を変えるとなると、今回の報告の追試がされて正しさが証明されて・・・という過程を経てから、普遍的になる。

もともと川崎病についてはステロイド単独投与で冠動脈瘤が増えた報告があるため、結構ステロイド投与に対する小児科医のアレルギーがあるのかな。小児科医と話すと世代間格差もある気がする。あくまで1つのRCTを読んだだけなので、判断は保留。でも効くな結構、



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